ノコギリヤシの発毛効果

多くの臨床試験によって、その有効性が確認され、一般に、安全性の高いハーブと考えられています。気になるノコギリヤシの安全性(肝毒性)を検証した報告では、実験で、ラットを対象にノコギリヤシを投与し、肝逸脱酵素およびMDA(malondialdehyde：脂質過酸化によって生じる副産物) が測定されました。


これらの検査指標が上昇すれば、潜在的な肝毒性が示唆されることになります。実験は36匹のラットを6群(各群6匹)に分け、偽薬あるいはノコギリヤシ(9.14 mgまたは22.86 mg/kg体重/日)を、2週間あるいは4週間、投与しました。


このノコギリヤシの用量は、ヒトにおける目安量の2倍および5倍程度に相当するそうです。2週間あるいは4週間後に各検査指標の解析が行われた結果、ラットの体重、肝酵素、MDA産生量に関して、いずれの投与期間、投与量においても対照群と比較して、有意な差は認められなかったということです。


つまり、この条件下では、ノコギリヤシの肝毒性は認められなかったということで、許容性の高いハーブとして認知されています。ただ、体質にあわないことによる体調不良(例：悪心・嘔吐・下痢といった消化器系症状)の発生は報告されていますので、体調をよくみながら用法用量を守って利用することが大切であり、適切に使用する場合にはおそらく安全と思われます。


妊娠中・授乳中は使用を避けた方がよいでしょう。